次世代覇者はどっちだ!? ブックオフVSメルカリ
近年、衰退著しいリサイクル業界の現チャンプ「ブックオフ」に対し、飛ぶ猫を落とす勢いの「メルカリ」。駆けるメルカリはブックオフを捉えるのか。その実態を分析した。
1.市場規模
ブックオフ 813億円
メルカリ 推定1200億円
ブックオフの売上高は813億円。ただし、これにはフランチャイズ店が入っていないようなので、「ブックオフ」看板の全体の売上高は不明。ただ、フランチャイズを含めても倍するほどでは無いだろう。
メルカリの売上高は122億円。これはほぼメルカリでの販売手数料(10%)に当たるはずなのでメルカリでの売上規模は約1200億円ほどと推定される。
既にメルカリ圧勝。
2.エンタメ系規模
ブックオフ 推定530億円
メルカリ 推定300億円
上の売上高は取扱商品全体だったが、ではブックオフの土俵ではどうだろうか。ハッキリ公表はされていない推測値にすぎないうえに、対象のジャンルも正確に一致はしていないので参考程度にしかならないが、本・CD・ゲームなどのエンタメ系の売上推定値はザックリ以上の様子。
さすがにブックオフがまだまだ圧勝。とはいえ、ブックオフにとっては65%を占める生命線にして大黒柱であるのに対し、メルカリからすればこれは「相手の土俵」。しかもメルカリにとってはエンタメ系はレディース系に続く「2番目」。少なくともブックオフが浮かれていられる優勢では全くない。
3.利益
ブックオフ -11億円
メルカリ 30億円
当期純利益での比較。もはや不要な解説を敢えて加えると、ブックオフは前期も赤字で「何としても避けなければならない状況」での2期連続の赤字。メルカリは初の黒字だが、非上場のイケイケ企業だけに黒字にこだわらず、投資に専念する選択肢もあったであろうところでの黒字。つまり単純な数字の差以上に大きな差を付けてメルカリ圧勝。
4.将来性
強いてイケイケのメルカリの不安要素を挙げれば非上場・新興企業ゆえの不透明さからくる危うさ、そして違法出品などの問題が挙がる。だが、「どうなる?ブックオフ」でも見たようにブックオフの経営の迷走ぶりはもっと具体的である分、深刻であるため、将来性でもブックオフが明らかに不利。
5.結論
既にメルカリ勝利。
世間的には「いつか追い越すんじゃね?」ぐらいの認識かもしれないが、既にそんな状況では無い。
状況は「ブックオフVSメルカリ」では無く、「どこまで伸びるかメルカリ」であり注目は「ブックオフ亡き跡のリアル店舗リサイクル業界はどうなるのか」と見るべきだろう。
*数字は特に断りの無いものはメルカリは2016年6月決算、ブックオフは2017年3月決算を採用。