どうなる?ブックオフ

ここでは皆さんお馴染みの「ブックオフ」を運営するブックオフコーポレーションの2017年3月期決算の結果を分析してみたいと思います。

 

【数字】

営業利益 116百万円(前年+646)、当期純利益-1159百万円(前年-631)

非常に深刻な状況。営業利益は前年の赤字から黒字に戻ったものの、売上高813億円からするとほとんどゼロに近い。減損会計による損失計上で純利益は大幅赤字に沈んだうえ、2017年に入ってからも既存比が100%割れを続けているので、先行きも危うい。

自己資本比率も27.4%(前年-5.7)と危険水域が見えてきた。

 

【政策】

・大型店に注力

2017年期は出店11店 閉店28店と店舗数は減らしたものの、大型店の出店により全店売上は増加。今後は出店を抑制するとのこと。

・ヤフオクに出品

店舗商品をヤフオクに出品。

 

→ 具体策に乏しい。

「ヤフオクに出品」を掲げてはいるが、店舗で見れば分かる通り、対象の商品は明らかに1割にも満たないごく一部。「一部の商品の売上がいくらか上がるかも」という程度の策にすぎない。

仕入の減少を課題の一つに挙げているが、ここにも具体策は無い。大型店に注力して店舗数を減らすのは仕入には逆効果ではないだろうか。

ハッキリした具体策はヤフオクぐらいで、一方で「リユース事業の売上高は減少する見通し」としている。ほとんど戦意喪失状態。

 

【結論】

完全に行き詰っている。

2018年以降も確実に苦戦すると思われ、現時点で打開する望みはない。業界の巨像がもがき苦しむ中で、既にそのすぐ背後には新たな時代の担い手が迫っている・・・

 

 

客側からすれば買わない理由は明らかな気もするが・・・

 

2017年11月15日