「史上の最強の『真理』を知りたいかーッ!」史上最強の哲学入門

史上最強の哲学入門 飲茶 マガジンマガジン【2010】

哲学のテーマをテーマごとに分けて哲学者ごとに時系列にまとめて、その主張を8ページ前後ずつにまとめた哲学入門の解説書。
作者の飲茶氏は脱サラから起業したらしく、学者ではないが、そのためか語り口はとても平易で分かりやすく、どんな活字嫌いでもその骨子を理解できるであろうレベル。

ただし、その書き方には大きな特徴がある。「バキ」成分が非常に強い。
「バキ」シリーズは漫画好きなら誰でも知っている、代表的な格闘マンガで、飲茶氏はその大ファンのため、本書の随所(というか全般)にその要素が織り込まれている。前書きは大半がバキの有名シーンのオマージュである。
ただし、それらは内容に触らない形に限られているので、バキシリーズを知らなくても本書の理解に障りは無い。知っていればクスリとし、知らなければ一部のハイテンションに少しだけ首をかしげるくらいのはず。

長くて小難しくて装いだけご立派な哲学書が馬鹿らしくなるほどの名著。単純な読み物としても入門書としてもオススメ。

2017年10月24日|日記:本