「新しい小さな本屋」ブックオン四街道店
【データ】
所在地 千葉県四街道市大日466−32
規模 約271㎡
テナント ブックオフ、ハードオフ、オフハウス、ソフトバンク
営業時間 10:00-20:00
オープン 2017年10月30日
【概要】
リサイクルショップ大手のハードオフが新たに開いた小型書店。同じテナントには同社のハードオフ・オフハウス・ブックオフが入る、大型駐車場を備える郊外型の店舗。
品揃えはコミック・雑誌が中心で次いで絵本、文庫などを扱うなど、回転の良いジャンルを優先させている。実用書などは最低限。ブックオンは2018年3月に西長岡(新潟)、7月に白井富士(千葉)にもオープンしており、白井富士店はよりコミックに特化した品揃えとなっている。
ブックオフも運営するハードオフコーポレーションだが、ブックオフとは別会社(創業者が友好関係にあり、かつて業務提携していた過去がある)。ブックオフを運営しながら、ブックオフを差し置いて「ブックオン」を名乗ってオープンさせるという複雑な関係になっている。
【感想】
長い年月をかけてジワジワ減少している小規模書店だが、そんな中で新しい形を見せてきたのが同店。
店の形態としては駅構内小型店舗に近いが、立地は郊外という点が新しい(解説)。店単体は本専門だが、建物全体ではメディア・リサイクルなどの繋がりで複合化している。本を買いに来たのなら、ブックオンの品揃えだけでは不満だろうが、そこはブックオフがある。古本であまり流通しない新刊はブックオン、それ以外はブックオフでという意表をついた、同社ならではの補完関係ができている。
面白い発想の戦略だが、皮肉なのはこれに挑戦したのが本業のブックオフではなく、ハードオフであること。元々複合店が得意な同店の更なる進化形となるのか、注目。
(解説)
普通、小型店は「新刊を中心とした買いたいものを買いに行くところ」であるので、便利だがワザワザそこを目的に行くところではないので郊外においても成功しにくい。来店しやすい駅前などの便利な立地であることが前提となる。大型店は(ショッピングセンターに入る中規模店は施設全体で)「本屋自体(もしくはショッピングセンター全体)を目的に出向き、滞在するところ」であるから、郊外でも成立する。